出土遺物について - 遺跡からは何が出るのだろう?

遺跡から出るものがどう変わってきたか
遺構 | 遺物 | |
---|---|---|
前期旧石器時代 | 洞窟・岩陰・穴 | 石・骨・角 |
後期旧石器時代 | 住居(たて穴・シベリアなどではマンモスの 石・骨・角骨で) | 石・骨・角 |
縄文時代 | たて穴住居・墓・祭とまじない・その他 | 土器の出現・木器(漆器も)※1 |
弥生時代 | 土に加え掘立柱建物・巨大神殿 | 金属の出現 |
古墳時代 | 土に加え巨大な墓・豪族の館 | 後期になると焼き物・文字 |
※1 容器(土器)の出現で沸騰したお湯を手に入れることと煮炊きが可能になった
器がない時代、それがどれほど困難か想像してみよう
歴史時代
文字資料のある時代全部→古墳時代後期(飛鳥時代↓)から近代まで
何がわかるか
政治・経済・社会・文化・宗教・心の世界などなんでも
方法・材料
墓・建築物(瓦も含む)・石仏・刀や石にきざまれた文字・やきもの・漆器・銭・神社・なくなった寺・お経を埋めた塚・井戸と泉・城・道しるべ・服飾・武装と武器・家と村・家の中のかざりもの・銭・神社・仏教
↓
私たちの生活のあり方・使っている道具はすべて、遠い遠い昔に生まれたものの最終的な姿です。すべての存在は現在の形になるまでの長い「歴史」を持っています。「心」だって例外ではありません。地図がなければ、私たちは自分が地球のどこにいるのかを知ることができません。「ことば」や「文字」がなければ、私たちの現在の姿がどこから来ているのか、この先どう変わっていくのか知ることができないのです。祖先は決して遠い存在ではありません。過去を研究することは、私たちが何者であるか、どこから来たのかを知ることにほかならないのです。
一般社団法人鎌倉・中世文化研究センター
所長